ファイル共有ソフトで前科者になった

shareで漫画をアップして摘発され前科者になったので、体験したことを書いてく

ファイル共有ソフトで前科者になった -その8- 〈警察での取調べ1回目-1〉

警察署に向かう前に、逮捕に備えて荷造りする。
小さな手提げバッグに、着替え(パンツ、靴下、長袖シャツ、ももひき)、歯ブラシ、電動ひげ剃り、ボールペンと大学ノート(取調記録ノートとして使う)を入れて、留置場生活に備える。
留置場では自殺防止のためヒモ・ボタン・ファスナー・フード付きの服は持ち込めないようなので、防寒着としてハイネックフリースとスウェットパンツを着る。その上にコートとオーバーパンツ(これはボタンとファスナーが付いてるので持込不可)を着ていく。

刑事事件の流れとか、逮捕され留置所に入れられる前に何を用意したらいいかとか、ネットがなければ有識者に相談しなければ得られなかった知識で、ありがたいことだ。

旅行から帰宅した妻が俺がいなくて心配するだろうから、机の上に妻あての手紙を置いておく。
これを読んだ妻の気持ちを想像すると気が重くなるが、仕方ない。
経緯を書いて、謝って、君が別れたいなら応じるけど俺は一緒にいたい、と書いた。
(逮捕勾留されたらすぐ弁護士に電話して接見に来てもらい、両親に伝えてもらい、両親から妻にも伝えてもらうつもりだが、念のため。)

1時半に家を出て、1時50分に××警察署に着。署の横にある駐輪場に停めたら朝の若手刑事がいて(タバコ吸ってた?)、二人で裏口から入る。
2階の廊下に頑丈な窓無し金属扉があり、横にある暗証番号ロックを若手刑事が押し(俺に見えないように体で隠していた)中に入ると、短い廊下の両側に2つずつの取調室(使われていなかった)、俺はつきあたりの大きな取調室に誘導された。中で年配刑事が机の前に座っていた。
刑事ドラマで見るような殺風景なコンクリート壁にボロ机ではなく、白い内装で明るい雰囲気で、外に面した窓に目隠しのプラ板と格子があるのを除けば、小さめの事務室のようだ。

年配刑事から机の向かい側に座るよう言われ、座る。
若手刑事は離れた机に座る。
座っているので直立不動ではないが、緊張で体がこわばる。