ファイル共有ソフトで前科者になった

shareで漫画をアップして摘発され前科者になったので、体験したことを書いてく

ファイル共有ソフトで前科者になった -その24- 〈検事調べ-2〉

検「警察での調書を読みましたが、そこで述べた内容の通りですか?」
俺「はい。」
検「shareのログ写真を見ると直近のIP取得が家宅捜索の3日前になってるけど、その日からの稼働で間違いない?」
俺「(そういえばそこは警察では聞かれなかったな)もう半年以上前なのでよく覚えていませんが、ログがそうなっているならそれで間違いないと思います。」

と3問くらいの質問を終えると、検事が
「私が警察で話した内容に間違いはありません。最後にshareを起動したのはよく覚えていませんが、ログ画面によれば2月○日の○時○分・・・。反省しており二度としません。」と口述して、それを横にいる事務官がすごい勢いでタイピングする。
検事が話し終えると同時に検面調書がプリントアウトされ、検事が読みながら示した文面を確認すると誤字脱字は一つもなく、調書はきちんと文章になっていて、検事の口頭で文面を作る能力と、検察事務官の超速タイピング能力に感心した。

内容に相違ないので署名し印鑑を押す。
そう、警察では証拠物の封印から調書まですべて黒インクで指印を押していたが、検察では朱肉で印鑑を押すよう言われたのだった。

検「堀内さんは初犯で、素直に罪を認めており、取調べでの態度も真面目でしたが、処分無しというわけにはいかず、罰金刑を考えています。弁護士さんから聞いてるかと思いますが、堀内さんに異議がなければ略式手続きを考えています。略式処分についてはご存じですか?」
俺「はい、知っています。略式でお願いします。」
検「念のため説明します・・・・以上、異議がなければ略式手続きに同意する旨、こちらの書面に署名押印してください。」
略式請書に署名押印する。
検「これで検察での取調べは終わりです。お疲れ様でした。」
俺「失礼します。」

半日かかるだろうと午後いっぱい有給休暇を取っていたが、30分で終わった。
用意していた謝罪文や職場への申告書のコピーは全く求められることはなく、淡々と流れ作業的に終わった。

検察庁から外に出てから「あ、そういえば求刑額を聞くの忘れた」「押収品(パソコン)の返却をお願いするの忘れた」と気づいたが、戻って聞くわけにもいかんし仕方ない、待とう。

まだ不安があって、検察内部の決裁で罰金求刑がハネられ正式起訴されるとか、裁判所が略式は不適切だと判断して正式公判にするよう差し戻すとか(滅多にないらしいけど)・・・
の可能性もあって完全には安心できないが、とりあえず一区切りついた。